今回はバーとそこで飲まれるお酒に関する逸話を紹介します。
カクテルにまつわる逸話
カクテルの王様
「カクテルはマティーニに始まりマティーニで終わる」と言われるほど、世界中で親しまれているマティーニは「カクテルの王様」と言われています。
その起源は1910年代。アレンジレシピは200以上。
多くの著名人が好み、自分流にアレンジをして飲んでいるカクテルです。
恋人の名前が付けられたカクテル
1949年全米カクテルコンテストで3位に入選したカクテル「マルガリータ」。
考案者のジャン・デュレッサーは若き日に恋人を狩猟中の流れ弾で亡くしており、メキシコ生まれの彼女をしのび、テキーラベースのカクテルを考案「マルガリータ」と名付けたと言われています。
カクテルコンテストは日本でも行われていて、毎年新たなレシピが誕生しています。
エリザベス女王とヘミングウェイの逸話が残る伝説のバー
イタリア、ベネチアに「ハリーズ・バー」というバーがあります。
昔々の1930年、バーテンダーのジュゼッペ・チプリアーニは将来自分のお店を持つのが夢でした。
資金を貯めながら働く毎日。でも簡単には開店資金は貯まりません。
ある日常連客のアメリカ人ハリーが訪れると彼はジュゼッペに「お金がない」と打ち明けます。
「いくら必要なんだい?」とジュゼッペが尋ねると「ホテル代、そして最後にドライマティーニを飲んでアメリカに帰るお金だ」と言います。
ジュゼッペはそんなハリーに1万リラを貸しました。お店の開店資金を使って。
ハリーがアメリカに帰ってから数ヶ月、ハリーは再びベネチアにやってきます。
ハリーはジュゼッペに1万リラに利子4万を付け、なんと合計5万リラを返したのです。
ジュゼッペはそのお金で念願のバーをオープンさせました。
名前は「ハリーズ・バー」。1931年の話です。
ハリーズ・バーはヨーロッパ貴族のお気に入りの場所となり、エリザベス女王も訪れました。
作家のヘミングウェイは特にこのバーを気に入っており、専用のテーブルが用意された程です。
大勢の著名人が訪れるハリーズ・バーは「伝説のバー」と言われています。
彼らはバーで何をしていたのでしょうか?
ある人は、何かを決心する為。
ある人は、自分の世界を追求し、芸術作品を生み出す為。
それぞれにバーに来る目的は違ったことでしょう。
バーに訪れる著名人、経営者達
このようにバーとそこで飲むお酒には逸話がたくさんあります。
バーを訪れた人が悩みを解決したり、バーに来た事で決心できて成功を収める事例は数え切れない程あります。
どのバーテンダーも「答えは始めからお客さんの中にあったのだと思います。バーに来た事も偶然ではなく必然ですよ」と話しています。
このようにロマンあふれるお話をしにバーに行くのもよいものですよ。
次回は8/5(金)に公開予定「あなたは大丈夫?バーでやってはいけない3つのこと」です。